正式名称は“日本糖尿病学会専門医”といい、日本糖尿病学会が行う専門医試験にパスした医師に与えられる資格です。 専門医試験を受験するには、以下のような厳しい条件があります。
- 日本内科学会あるいは日本小児科学会の認定医であること
内科あるいは小児科認定医研修が修了した後、糖尿病学会が認定する教育病院において3年以上糖尿 病臨床研修を行っていること。つまり、一般内科医としてのキャリアだけではだめで、糖尿病研修指導医のいる糖尿病専門病院での研修が必須ということです。 - 糖尿病臨床に関する学会発表または論文が2編以上あること
- 入院糖尿病患者40症例以上の治療経験を有すること
1型および2型、合併症を有する症例など様々な症例を含むことが必要です - 日本糖尿病学会に3年以上連続して入会していること。
上記の条件を満たすことを証明する書類を提出し審査にパスすると、専門医試験を受験する資格が得られます。専門医試験には筆記試験と面接試験があり、糖尿病に関する幅広く深い医学知識の他、円滑なコミュニケーション能力や専門知識のプレゼンテーション力が問われます。
現在も糖尿病専門医は圧倒的に不足しているのが現状です。
さらに5年に1度の更新制度により一定のレベルが保たれるよう研修を行っています。
さらに、糖尿病専門医を育成する立場の研修指導医になるには、下記4点の条件を満たした上で書類審査にパスする必要があります。
- 日本糖尿病学会専門医であること
- 糖尿病臨床に関する学会発表または論文発表が5編以上
※少なくとも1編は論文である必要があります。 - 糖尿病患者の診療および教育に関する十分な経験を有すること
※新たな入院糖尿病患者10症例以上の診療記録および患者教育に関する活動の証明 - 日本糖尿病学会に10年以上連続して入会していること。
糖尿病専門医は、上記の厳しい条件をクリアした糖尿病診療の専門家であると同時に、糖尿病という全身に関わる病気の性格上、内科全般にわたる幅広い診療能力を有する医師であるといえます。